かならずネイティブ・スピーカーにチェックしてもらう

2011.07.24

優秀な工業製品を作るのが日本の誇りですが、その英文マニュアルに多くの誤りがあるのは世界中で語り草になっています。また、日本のコマーシャルでしばしば英語が出てきますが、英語ということだけで満足し、意味をなしていないものも多すぎます。これはスモール・トークの題材にさえなります。さて、気楽な手紙やe‐mailならば多少間違いがあっても、日本人にとっては英語が母国語ではないのですから、それも愛嬌かもしれません。しかし、学術論文、推薦状、履歴書、報告書、契約書などは必ず英語を母国語として、なおかつその専門分野について十分な知識がある人にチェックしてもらう必要があります。私は30年以上も英語を勉強していますが、細かい点での文法事項などは十分に理解できない部分があります。不定冠詞や定冠詞の使い方、単数、複数など今でも苦労します。原則的な点はわかっていて、TOEFLやTOEICの文法に関する問題などについて正解を出すことはできても、実際に論文などを読んでいて、ネイティブ・スピーカーはどうしてこういった書き方をするのかと悩んでしまうことはしばしばです。これはネイティブ・スピーカーではない私たちにとっては当然の限界なのですから、信頼できる人に必ず自分の論文を投稿する前に見てもらいます。英文のチェックを信頼して頼める人がいたら、ぜひ長い付き合いをするようにしましょう。日本人にとって英語を書くということがこれほど難しいのにもかかわらず、一切、ネイティブ・スピーカーに直してもらわずに、自分で書いたままの英文で論文を外国の雑誌に投稿してしまうという日本人が少なからずいます。私は驚くよりも、その蛮勇は賞符に値するのではないかとさえ思ってしまうほどです。日本人の書いた英文が読めないというのは世界中に知れ渡っています。ある有名な学術雑誌には、「日本人が本誌に投稿する場合には、前もって連絡してほしい。信頼できる英文の校正者を紹介するので、まず英文を直してから、投稿すること」との記載さえあるのです。「英語を母国語としない人」ではなく「日本人」と特定されているのがなんとも悲しいことですが、これは現実の開題なのです。英語で何かを書くというのは、英文を読んでもらうことなのです。正式な文書であればあるほど、英語を母国語とする人にきちんとした英文にするよう協力を求めてください。これは何も研究論文ばかりでなく、ビジネスマンが契約書を書くときや、メーカーが自信作を発表するときに付けるマニュアルについても、まったく同じことが言えます。