実は健康食品業界にも、同じようなことがいえるのです。健康補助食品は、その名のとおり、健康を補助する食品です。健康を維持し、病気を予防するのに必要な栄養素を補うためにある食品です。ところが食品添加物は、何とその中にも堂々と入っているのです。ビタミンCなどは、食品添加物として使われていることは先に述べました。栄養強化剤として使うのなら食品衛生法上でも表示免除と、待遇もすこぶるいいときでいます。また、清涼飲料水などに入る場合は、酸化防止剤として、これまた堂々と表示されています。それもこれもビタミンCの人体への貢献度の現れでしょう。もはやビタミンCは食品添加物としても王道を歩いているようです。しかし、ちょっと待ってください。食品添加物として使われる、つまり食品ではないビタミンCと、健康食品として売られているビタミンCが、まったく同じ化学合成物質だとしたら?同じCでも、一方は食品として、かつ一方は食品添加物として、何の疑いもなく世の中に共存しているのです。このことこそが、顔の見えない健康食品業界の自己矛盾といえるのではないでしょうか。再三強調していることですが、私たちは食べているものが安全かどうかについて、すでにほぼ「何も考えない」状態になっています。人間の生命活動の根幹をなす最も重要な営みにおいて、私たちは見ることも、考えることも止めようとしているのです。いま述べたビタミンCがそのいい例です。